メッツ演習ゼミ第2回 「モチーフについて 考察する その2」 コラージュの表現




メッツ絵画教室主任講師の小屋です。
5月6日祝日の月曜に、第2回演習ゼミを行いました。
前回に引き続き、絵画における発想力を強化する内容ですが、今回は皆さんにある「言葉」を与え、その言葉をモチーフとして、配布された共通の雑誌の切り抜きでコラージュ表現するという制作です。
言葉はランダムに与えられますので自分では選べません。
この点が、瞬間的に発想力が必要になる所です。
ご参加の皆さん、まずは封筒に入った言葉を確認して、雑誌をチェックしていきます。
 

イメージに合わせていろいろ切り抜く佐藤会員。
楽しそうです。
 

細かいパーツを揃えていく横岳会員。
神経が入っています!
 

切り抜いた記事をどんどん貼り込んでいく大澤会員。
流石に仕事の手際が良いです。
 

切るのではなく、千切る行為でパーツを作った洲合会員。
伝統的な千切り絵の技法です。
 

非常に計画的に進める佐野会員。
イメージがかなりハッキリしていますね。
 

それではディスカッションです!
「堅い」がテーマの大澤会員(月曜受講)の作品です。
色々な意味での堅さがとてもダイレクトに出ましたね。
構成的にも優れた作品です。左の、お皿の楕円の部分をうまく使いました。
しかし、もう少し「堅い」に対比する「柔らかいetc.」の要素があると更に面白いと思います。
 

「柔らかい」がテーマの洲合会員(水曜受講)の作品です。
これはとても面白いです。
やや右下にある大きなケーキの写真を中心に、千切り絵のような世界が舞います。
大変センスの良い作品ですね。
所々に入っている黒っぽい色彩の画像断片が更に「柔らかさ」を強調していますねと、佐野会員のご意見がありました。
洲合会員、冷や汗を流しながら最後まで仕上げた甲斐がありましたね!(笑)
 

「明るい」がテーマの佐野会員の作品です。
コラージュ作品として大変高度だと思います。
「明るい」の要素がもう少しダイレクトに伝われば尚良いのですが、その為に上から絵の具を使っても面白かったのではないですか、と横岳会員のアドバイスがありました。
 

「暗い」がテーマの横岳会員の作品です。
暗さを強調するために明るい要素を上手く利用しました。横岳会員は「文字」を積極的に使用したのも面白いです。
上部の「無」に似た記号(?)は、絵として認識するのが正しいようです。クレヨンやサインペンも使って、今回唯一コラージュ+αの作品になっています。
やはり表現に幅が出ますね。画像では分りにくいですが、明と暗の境目にもいろいろな工夫のある作品です。
 

「思い出」がテーマの佐藤会員の作品です。
佐藤会員のイメージにピッタリのテーマが当たったと、みなさん驚いていました(笑)。
色々な思い出がこの1枚に凝縮されていて、見ていて緊張感がありながらも、ほのぼのとする作品になりました。
「ドキドキの回数」「あんなドキドキは、きっともうない」など、物語的な言葉を上手く使いました。
 

自作を語る大澤会員。
 

大澤会員の作品に意見を述べる横岳会員。
 

自作を語る洲合会員。
 

自作を語る佐野会員。
 

自作を語る横岳会員。  
 

自作を語る佐藤会員。
 

ディスカッションでは、笑いがあふれ、それでいて緊張感のある楽しい「場」となりました!
 

ディスカッションで立ち上がって意見を述べる洲合会員。
何だか生き生きしています!
普段の講評会では、他の方の作品について会員さんが語ることはあまりありませんが、演習ゼミのディスカッションでは積極的に他の人の作品についても意見を述べて頂くのが特徴です。
そうやってお互いに刺激し合って、さらに発想力が養われます。
次回の演習ゼミも、ご参加よろしくお願いいたします!